【不正防止コラム vol.4】不正が起きやすい外部環境/内部環境とは?

次に、現場における不正発生の要因を整理していきたいと思います。

まずは、不正を起こした企業の事例により、業界の持っている特性や、その企業を取り巻く状況がどのようなものか(外部環境)、企業内部の組織体制、人員などの特性があるか(内部環境)、という両面から不正を起こしやすい環境を整理します。

 

不正発生のメカニズム

不正防止vol4

 

まず外部環境から見ていきましょう。不正が起きやすい4つの環境です。

1つ目は、法規要求の複雑な業界が挙げられます。自動車、建設、プラント系、食品、医薬、いずれも法規要求が様々で複雑に存在しています。法規要求を遵守する意識に対して、顧客のQCD目標達成に傾注したときに不正が発生しています。企業には、もともと法を犯すリスクがあるということがいえますので、法規要求が複雑な業界ほど、不正も起きやすいというのは明らかです。

2つ目は、安全要求が存在する業界、交通、建設、インフラ、食品、医薬が挙げられます。
ひとたび事故を起こすと、人命に影響を与えてしまうことにつながり、社会的にも大きな問題になります。

3つ目は、「顧客からの納期プレッシャーが強い」事業を行っている企業です。
特にものづくりは、QCDの目標を達成することに全力を尽くしています。その中でコスト要求はもちろんですし、納期の要求も非常に高まっています。

例えば、納期要求のプレッシャーが高い業界としては、自動車関連企業があります。
自動車メーカーのラインを止めてしまったなら大変、大損害につながるというプレッシャーがある一方、製品ライフサイクルが短くなり、多様化/高度化する顧客要求を満足するための検討時間も限定される中で、難しいものづくりを迫られているのが実態です。

建設業界も同様です。プロジェクトの期限が決められていて、その期限が守れないことによる影響が大きな事業では、納期優先意識が働き、本来守るべき規範が守られない可能性が高まります。

最後に、大量の個人情報、秘密情報を扱う業界が挙げられます。
情報セキリュティ、情報漏洩は社会に損害を与える事故といえます。セキュリティ管理が非常に重要になりますが、意識の低い従業員、セキュリティ管理の脆弱性により発生しています。

続きまして、不正が起きやすい内部環境についてです。

1つ目は、リソースの不足により、本来実施すべきことができなくなるケースです。
様々な企業で、業務の負荷が大きくなり、人員が不足している状況がよく見られます。 ある品質の問題が発生すると、その問題を防ぐための仕組みやチェック機構が新たに設けられます。そうすると、実施すべきことがさらに追加され、業務の量が増えてしまうといった、負のサイクルが発生してしまいます。こうして実現不可能なシステムが作られると、本来やるべきことが見落とされ、抜けやすくなり、事故や不正が起きやすい環境になってしまうのです。

続きまして、組織間/組織内のインターフェースが多くなることにより、双方のコミュニケーションがなされず、問題に気づきにくい環境が作られるケースです。
インターフェースとは、部門と部門、事業と事業、あるいは会社と会社を含め境界のことを指し、これが多くなればなるほど、外部の活動を理解するのが難しくなり、健全なコミュニケーションが働かず、不正にも気づきにくい状況が作られてしまいます。

また、「事業や業務の特殊性」も、問題の気付きにくさ、という点で、インターフェースの多さと同様に不正を誘発する要因の1つです。

最後に「人員配置の長期化」も挙げられます。
事業や担当分野の特異性が高まれば高まるほど、人の意見も少なくなってきますので、組織としての監視の目が薄まる状況になります。長い間、人の入れ替わりが少ない環境の中で仕事をしていると、以前からずっと同じやり方でやっているので、客観的な思考が不足してしまいます。結果「まぁよいか」という同調心理が働きやすくなり、不正は隠れ、見つけにくくなります。

以上説明してきたような外部環境、内部環境が存在している場合に、不正が発生しやすい状態にあると考えられます。このように不正を起こしやすい環境に企業は晒されており、今後も益々その傾向は強まってくるでしょう。

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