【不正防止コラム vol.5】不正が起きるメカニズム ~マインド・プロセス・プロダクト~

これまでの述べたような環境に置かれた企業が、どのようなメカニズムで不正を起こしてしまうのでしょうか?

不正を引き起こす要因として、3つの要素が考えられます。従業員のコンプライアンス・不正に対するマインドの欠如、不正につながりやすい、不正を発見しにくい業務プロセス、顧客・社会の要請に応えられていない自社のプロダクト、という3つです。

マインドとは、目の前の顧客の「QCD目標達成をしなければいけない」というマインドが、「社会的要請に応える」というマインドに勝ってしまう状態を指しています。 忙しく、負荷の高い状況に追い込まれると、このようなマインドが出てきてしまいます。

プロセスとは、不正発生のリスク、不正の見逃しのリスクを抱えたプロセスが存在していることを指しています。不正に気付きにくいプロセスに加え、「データによる異常発見がなされない」という見逃しリスクの高いプロセスも含めています。測定された品質データから異常を発見する力の弱さも、不正を発見できない要因の1つです。

3つ目のプロダクトとは、製品の技術力の低さを指しています。そもそもQCDが達成できず、開発の最終段階になって問題化してしまうのは、技術力が追いついていない、ということです。技術レベルが足りないと、現場ではその部分を補おうとしますが、納期が迫ってくると、「もう仕方がない」という状況に追い込まれてしまいます。自社のプロダクトが市場の要求水準に追いついていない場合には、不正を引き起こす病巣が潜んでいる、と認識しなければいけません。

このようにライン部門の中でマインド・プロセス・プロダクトいずれかに脆弱性が存在すると、不正が起こる可能性が高くなるといえます。
従来、コンプライアンス対策としては、コンプライアンス教育、第三者機関の設置、監査強化など、第三者のスタッフ部門主導の対策が講じられていますが、結果として不正は起きているのが実態です。

これまで述べてきたように、マインド、プロセス、プロダクトに脆弱性があると、第三者部門がいくら対処・流出防止をしようとしても、そこからすり抜けて、不正事件として発展して行く構造があると考えています。

ところでみなさん、「スイスチーズモデル」という言葉を聞いたことがありますか?
リスクの管理において、「視点の異なる」防護策を何重にも組み合わせることで、事故や不祥事が発生する危険性を低減させることができる、という考え方です。

swiss cheese

この考え方に基づくと、不正防止のためには、ライン部門の中のマネジメントそのものを変えていく、つまりマインド、プロセス、プロダクト各々に対して対策を講じていくことが非常に重要なのではないでしょうか。そのとき、自部門の従業員のマインド、プロセス、プロダクトに目を向け、不正につながるリスクを把握し、そのリスクを低減させていくのはラインのマネージャーに他ならないのです。

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