【不正防止コラム vol.7】不正防止のカギを握る「マネージャー」の存在

これまで、マインド、プロセス、プロダクトについての不正防止に向けた対応について述べてきました。プロダクトは全社の戦略になり、複数の関連部門により実施されるべき課題ですが、ラインのマネジメントとしては、主に、マインド、プロセスに着目し、それらを変えていくことが求められます。

最後に、マネージャーとしてどのような意識でどのように取り組んでいくべきかについて整理をしたいと思います。

マネージャーとしては、社会View浸透の職場づくり(マインド)、不正を起こしにくい&気づきやすいプロセスづくり(プロセス)を推進して行くことが必要です。

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社会Viewのマインドを獲得するためには、社会Viewに沿った行動原則を明確にすることが重要と考えています。これを「部門Way」と言っています。例えば、「バッドニュースファースト」、「データファースト(事実ファースト)」のように、業務において適切な判断、行動を起こすための指針となるものです。「データファースト(事実ファースト)」ならば、「技術的判断をするときには、最初にデータや事実を確認してから検討、評価する」というような指針です。このようなWayを部門内で明確化し、それを日々の業務の中で確認・振り返りを通じて、浸透させていくことが1つ目のアプローチです。

また、各自の仕事の内容・量・懸念などを見えるようにし、お互いの協力、双方向のコミュニケーションがとれる環境を作ることで、早期に問題の芽に気付くマネジメントも重要です。部門Wayをお互い確認しあうことも双方向のコミュニケーション活性化の一つの手段となります。このように、職場をいかに活性化させるか、というのがマネージャーに求められる力です。

次に、不正を起こしにくい&気付きやすいプロセス作りです。
まず仕組みの脆弱性を発見することが重要です。マネージャーは、その脆弱性(リスク)を見つける視点を身につけなければなりません。法令非遵守リスク、作業非遵守リスク(遵守の困難度や曖昧さ、視認性の悪さ)、情報セキュリティリスク(機密性、完全性)などリスクの存在と発生構造を理解し、その視点を活用して自部門の業務を見ていくことも期待されます。
また、データ面からも気付き、気付かせるレビューを行い、異常や論理的矛盾などの問題を発見する力を養っていくことも不正防止には有効と考えます。原理原則、実績との比較など、事実ベースでの議論をする力も求められます。つまり不正の芽をいかにつぶし、発見する仕掛けを整備することができるか、がマネージャーに求められます。

また、もう一つマネージャーに求められることとしては、「最悪の事態を想定し、そのときの意思決定の準備ができる」力も必要と考えます。

何か問題が発覚したときに、「仕方ない」という意思が働いて上申できなかったり、それを隠してしまうという思考が働いてしまうこともあるかもしれません。人間の特性です。
このときに大事なことは、自分の中で最悪の想定ができているか、ということです。避難訓練のようなものだと思いますが、最悪の事態を想定し、そのときにどう対応する必要があるのか、を事前に想定できれば、冷静な判断を下せるのではないかなと思っています。

これまで、マネージャーに求められる役割とその能力について述べてきました。不正防止の取組みは、コンプライアンス部門が行うだけでなく、マネージャー自身が行う取組みでもあると考えます。マインドやプロセスを変え、不正が起きにくい環境をつくり、維持し続けていくことが今後のマネージャーに求められる役割ではないでしょうか。

コラムの最後に、不正防止のためにマネージャーに求められるポイントをまとめました。

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~不正防止コラム おわり~

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