製造業における人材育成の重要性とその手法 ~その1~
企業にとって人材とは何か
マネージャーの役割とは、ずばり「組織の成果を上げること」です。そのためには「仕事の管理」と「人の管理」が必要になります。
仕事の管理とは、会社の事業計画に沿った組織の活動目標の達成に向けての進捗管理をすることです。
製造部門であれば、在庫の増減、変動費、固定費の収支決算を行い、計画差分を分析して目標達成に向けての対策を講じます。
技術部門であれば、製品開発工程の進捗を管理・報告します。必要に応じて業務改善を行い、関連部署と連携し、経営陣に事業報告を行います。
仕事の管理をする上で欠かせないのは、もうひとつの役割である人の管理です。管理というと、「工数管理」「勤怠管理」のように、部下のコントロールをしたり、単純に作業の進捗管理をしたりするように聞こえるかもしれません。しかしマネージャーの役割は部下の強みを伸ばして適材適所の人材マネジメントを行うことです。部下一人ひとりに合った人材育成や、個人のキャリアプランの実現をサポートすることも重要な役割です。
また、組織全体の業務状況やさまざまなリスクを俯瞰的に捉え、「必要なタイミングで意思決定を行うこと」「組織の成長に責任を持つこと」もマネージャーの役割といえます。さらには、部門の意見を吸い上げ事業経営に活かすような提言をすることも中間管理職の役目といえるでしょう。