自社に合う研修づくり―講師・プログラムへの要望 電気安全環境研究所インタビューVol.2
高度な機能を持つ製品の安全性確保と早期開発のニーズが高まるなか、提供する企業側には未然のトラブル防止や時間・コストのロス低減がより一層期待されています。開発・設計時点からの「先手」の信頼性向上の取り組みも、その製品や提供企業の付加価値として重視されているとも言えます。
今回は、認証機関として製品安全対策に携わる技術者向けに「製品安全技術作り込みセミナー」を導入いただいた、 一般財団法人電気安全環境研究所 経営企画部長の住谷 淳吉様にお話を伺いました。 聞き手は日本能率協会(JMA) 近藤健介です。 第1回の内容はこちら
自社にフィットする研修づくりの課題・講師やプログラムへの要望とは?
(近藤)
今回はどのようなきっかけで、我々にご相談をいただいたのでしょうか。
(住谷)
事故品に関するセミナーをインターネットなどで検索しまして、御社セミナーの内容を読ませていただくと、われわれの目的に一番マッチしているように思えたので、相談をさせていただきました。
(近藤)
インターネットで探されて、同じようなテーマのものは他にもありましたか。
(住谷)
目的にかなうものは、なかなかなかったです。
例えば、エレベーター事故などの機械系の事故については、よく例示されており、そのような事故原因は比較的分かりやすいのですが、電気安全系の事故は、火災がほとんどで、製品が燃えていますので、事故原因は分かりにくいです。
それゆえ、事故を引き起こすメカニズムというようなことを知りたかったのですが、そのような視点を提供してくれるセミナーはなかなかありませんでした。
今回は、もともと企業で実際に設計をされた経験がある方が講師をしてくださるということで、ご自身の経験に基づいて、「事故が発生するメカニズム等」と教えていただけるというのを期待していました。実際、期待通りの内容を提供していただけたので大変ありがたかったです。
(近藤)
ありがとうございます。 そのような状況をお聞きして、企業で技術経験を積んだ講師でないと対応が難しいと思ったので、大手の電機メーカーの出身の講師を選定して今回のセミナーを企画・実施させていただいたのです。
(住谷)
それに加えて、どのようにすれば事故が防げるのかということにも非常に興味がありました。ご紹介いただいた講師は、その点も教えていただけるということで、企画することにしました。
(近藤)
今回、取り組みを進められる過程で、どのような障壁や悩みなどがありましたか。
(住谷)
3月にセミナーを実施していただいたのですが、時期的に3月に人を集めるという事は、なかなか難しいところがありました。
また、テーマ的には充実していて、良い内容だと思ったのですが、受講者に伝えたい内容はとても多くて、公開セミナーのものをそのまま実施すると4日間のプログラムになってしまいます。
4日間のプログラムの内容は、全て重要なのですが、時間の制約があるため、更にそこから絞り込まなくてはならないという課題がありました。そういった課題に対して自社用にカスタマイズしたプログラムを作っていただけるのか、そのあたりの相談に応じていただけるのかどうか、という不安がありました。でも、営業担当の方が個別にこちらに来てカスタマイズ研修について相談に乗っていただけると案内があったので、期待感を持ちご相談させていただきました。
~つづく2/4~